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フェーズ②-1「アートと地域のいい関係」〈実施〉レポート7月30」日(土)

2016年08月04日活動報告

カラッと晴れた夏日。
フェーズ②の初回であるこの日のプログラムでは、NPO法人 BEPPU PROJECT
代表理事の山出淳也さん、(株)Studio Kura代表の松崎宏史さんを講師に迎え、
アーティストとしての活動を経て、地域に密着したプロジェクトを牽引してきた
おふたりから、マネジメント現場のお話とこれからの展望について伺いました。

参加者は定員を少し超えた23名。本日は3名ほど欠席でしたが、これからのプロ
グラムを走り抜ける仲間が集まりました。

初顔合わせということもあって、参加者の皆さんは緊張の面持ち。
事業責任者である森田教授から本プログラムについての説明があった後、まずは
参加者全員、ひとり30秒で自己紹介を行いました。

興味のあること、この講座に参加した理由等、年齢もバックボーンもさまざま。
これからご一緒するのがとても楽しみです。

次に、古賀弥生さんによるアートマネジメント基礎講座で歴史の中でその
領域が拡大されていることや、社会との関わりの変遷等を学びました。
皆さんの頭の中で、ちょっとずつチューニングが起こっているのが感じられます。



オリエンテーションが終了した後は、いよいよ講師おふたりによる事例紹介。
今秋、三回めの開催を控えている「糸島芸農」を主催する松崎さんの出発点は、
自身がアーティストとして参加したレジデンスプログラムでした。


帰国後、地元糸島でアーティストインレジデンスを始め、地に根を張り海外からの
アーティストを受け入れるうちに、今まで観光客が少なかった地域に少しずつ変化
が起きてきたそうです。その中で、ある作品のコーディネートをきっかけに強く地域
との関わりを意識するようになり、国際芸術祭「糸島芸農」が生まれたのだとか。



山出さんは、ご自身を「世界で一番の観客」と捉えます。


別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」の他、学校へのアウトリーチを始め
とした文化芸術振興事業、産業振興事業など多種多様なプロジェクトを手がける
BEPPU PROJECTのスタート地点にあったのは、「この土地をアーティストが見た
時、何が生まれるのか」を期待する気持ちでした。


地域を時間軸で捉え、垂直ではなく平行にネットワークをつくっていくことを意識
しながら種を撒き、小さな芽をつなげいくことが、現在の地域との信頼関係につな
がっているのだと改めて実感しました。


事例紹介後はおふたりによるクロストーク。
それぞれの事業のかたちは違えど、多くの共通点を見出すことができました。
自身がアートに関わっていたからこそ、アーティストに地域を見てもらいたい、何が
生まれるか見てみたいと思ったこと。まずは、動いてみること。走りながら課題を解
決し、拡げていくこと。



いろいろあるけれど、その根底には常にワクワクがあることなど、これからアート
マネジメントを学ぶ参加者にとって、とても心強いお話を伺うことができました。



最後は、5グループに分かれてのグループワーク。
事前課題で考えていた「私は???がしたい」という紙を持って決意表明を行い、
講師やコーディネーターから前向きなツッコミを受けながら、想いを具体化していきました。


40分程度のグループワーク後は、各グループによる3分間発表。
メンバーのやりたいことを組み合わせてひとつの企画が生まれそうだったり、それぞれ
の共通点と相違点を見出してみたりと、言葉や想いの捉え方やまとめ方もさまざまで、
アートマネージャーとしての素質を感じる興味深い結果になりました。


 講師のおふたりからは、「まずは、小さくとも最初の一歩を踏み出すことが大事」と、
熱いエールをいただきました。


講座を終えた参加者の方からは、「たくさんの方々と交流して、今後の“したいこと”に
繋げていきたい」「もっと自分のビジョンを明確にして講座に取組みたい」などの感想
が寄せられ、これから七ヶ月間の講座が、より有意義な時間になっていく様子が思い
浮かびました。


 
フェーズ②は、さまざまな視点からアートマネジメントを学んでいくセミナー形式です。
次回は、アーティストによるワークショップへ実際に参加します。

本ページにてご報告していきますので、ご期待ください!








 
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