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福女生に聞く、私の研究ライフ☆
「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」vol.6
福女生に聞く、私の研究ライフ☆
「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」vol.6
2014/09/08
香椎浜の花火大会が終わると、秋の始まりを感じる今日この頃。いかがお過ごしでしょうか?
「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」今回も素敵な内容です。ぜひ読んでみてくださいね!
第5回目に引き続き、第6回目も中村強先生の栄養学研究室で研究されている、覺野友紀子(かくのゆきこ)さんにインタビューをしました。
ではさっそくインタビューをご紹介します!
インタビュー日時:平成26年7月16日
メインインタビュアー?文章起こし:女性研究者支援室員 栗田(クリリン)
サブインタビュアー:女性研究者支援室員 柴田(しばっちゃん)
?大学?大学院について
支援室員 クリリン
:覺野さんは他大学卒業後に福岡女子大学の修士課程に進学されたのですね!
覺野さん
:はい。岡山県にある、学校法人川崎学園 川崎医療福祉大学を卒業しました。
そこは医療機関や福祉施設などで、21週間の臨地実習がある『臨床に強い』大学でした。
クリリン
:福岡女子大学の修士課程に進学をした理由はなんですか?
覺野さん
:川崎医療福祉大学では自分が学びたい国際関係の専門の先生がいなかった為、違う大学院を目指していました。福岡女子大学のことはもともと知らなかったのですが、大学のゼミの先生が九州の学会に参加された時、偶然タクシーに乗り合わせて話をした先生が福岡女子大学の 国際文理学部 食?健康学科 水元芳先生でした。会話の中で国際関係の話しになり、将来発展途上国の栄養に関する仕事がしたい学生がいると紹介して頂き、水元先生より『一度来てみませんか』と言っていただきました。それがきっかけで訪問したのが最初です。
支援室員 しばっちゃん
:すごい!偶然が重なってできた縁ですね。
しばっちゃん
:発展途上国の栄養に関心を持ったきっかけは何ですか?
覺野さん
:大学生の頃実習で病院に行った際、肥満や糖尿病、心筋梗塞など、飽食からなる病気の人が多いと感じました。授業も飽食が原因でなる病気を勉強していて、逆に食べ物のない国はどうなのだろうと考えたのがきっかけです。
赤十字やWFP国際機関のホームページを開いて色々と調べる中で、世界には食べることができず、痩せ細って亡くなっていく子どもたちが多くいる。こういう国の栄養改善をする方面に進みたいと思うようになりました。
しばっちゃん:
きっかけは日本の飽食だったのですね。
クリリン
:行ってみたい国はありますか?
覺野さん
:一般的ですが、カンボジアに行ってみたいです。また、世界中には貧富の格差により、お金持ちの人が多い一方でお金がなくて食べることのできない人もいます。他の知らない国でも、栄養改善が必要な国があると思うので、いろいろな国に行ってみたいと思っています。
クリリン
:大学と大学院の違いは何だと感じていますか?
覺野さん
:大学は実験もしますが、国家試験の勉強の方が優先でした。大学院は朝から晩まで実験という感じです。大学院に入ってからは、意見を出す機会も多くなり、自分で論文を読んで、まとめたものをパワーポイントで発表する機会も多くなりました。大学の時は先生が話していることを聞いて書いてと、自分で考えることが少なかったように感じています。
?研究について
クリリン
:他大学からの進学は、一般的に多いものなのですか?
覺野さん
:前の大学の同級生は、大学を変えずにそのまま修士課程に進んでいました。大学での卒論を応用し、発展させて修士論文にする人が多かったです。
クリリン
:福岡女子大学では、他の大学から来ている人は覺野さん以外にもいましたか?
覺野さん
:同じ研究室で他の大学からきている人がいたので、話も合い、最初の時期は寂しさもあったのですが、周りの人間関係も良く、寂しさはなくなりました。
クリリン
:大学での研究内容は何だったのですか?
覺野さん
:今は動物実験をしているので、今の研究と全く違う、試験管レベルの実験で『脂質の消化』の研究していました。
クリリン
:では、大学が変わってかなり大変だったのではないですか?
覺野さん
:はい。大学では動物をあつかう実験をしていなかったので、最初はすごく大変でした。大学の実習ではラットを一匹解剖したくらいで、飼育などしたことがありませんでした。福岡女子大学に来てからは、学部生の頃から動物実験していた同級生に、解剖のやり方から全て教えてもらいながら研究していました。
クリリン
:苦労している分、色々な実験を経験してきたという覺野さんの経験は、今後力になりますよね。
クリリン
:研究室はどうやって選んだのですか?
覺野さん
:水元先生を訪ねた際、あらかじめ作っていた、どういう実験をしたいかという試験計画書を見てもらいました。その時、中村先生の研究室が良いのではないかとなり、その日のうちに中村先生のところをお訪ねしました。
クリリン
:どんな研究をしたいと思っていたのですか?
覺野さん
: 日本では全くないのですが、発展途上国などで野菜しか食べないとか、土食症(土砂や壁土を食べる)など、動物性のものを一切食べないと亜鉛欠乏状態になって肢体の不自由な子供が生まれたり、成長の速度に影響がでてきます。そのため、亜鉛欠乏したマウスを交配させて生まれた子にどういう影響が出てくるかをみたいと思っていました。
クリリン
:今の研究テーマは何ですか?
覺野さん
:交配実験は、かなりの期間がかかるので、『亜鉛欠乏の実験』で、亜鉛を除去した餌を与える群と普通のエサを与える群を、数か月飼育し、どのような影響が出るか調べる研究をしています。
クリリン
:大学院生生活の中で一番大変だったと思うことは何ですか?
覺野さん
:立ち上げが一番大変でした。亜鉛はほこりや空気中に交じっているうえ、髪の毛や皮膚などに含まれているため、飼育のときに入ってしまいます。できるだけ亜鉛が入らない環境を作ることが一番大変でした。
クリリン
:それは、どうやって乗り越えたのですか?
覺野さん
:同じ研究室には亜鉛の欠乏の実験をしている人がいなかったので、亜鉛欠乏の実験をしている人がどういう工夫をされているのかを論文から見つけ出して、できるだけ取り入れていました。
クリリン
:今後どのように研究を進めていきたいですか?
覺野さん
:これから新しい測定項目を増やす予定です。臨床栄養師実習が9月から始まるので、放課後や土日を使って両立しようと思っています。
クリリン
:学会の発表経験はありますか?
覺野さん
:2回ほどあります。一度目は小さい会場だったのですが、今年の学会は300人が入るような大きな会場で本当に緊張しました。
クリリン
:今後の進路はどのように考えていますか?
覺野さん
:病院に就職をして、臨床栄養師として栄養指導ができるようになったら、実際に途上国で勉強できる大学へ行きたいと思っています。その後は、発展途上国の栄養関係の仕事に進みたいと思っています。
クリリン
:目標をもって進んでいるって凄いですね!
覺野さん
:周りは就職したり結婚したり、子どもが生まれている友達もいたりと、私はこれでいいのかなと思うこともあります。
クリリン
:そこは悩みますよね。
クリリン
:どのような臨床栄養師になりたいですか?
覺野さん
:病院へ実習に行く前は、入院中、疾患について不安を抱えている人が多いのかと思っていました。実際は、意外とこれからの食事をどうしたら良いかを考えている人が多く、実習生である私に尋ねてくることもありました。その時は知識がなく、あいまいにしか答えられなかったので、不安を取り除けるような栄養士になりたいです。
?キャンパスライフについて
クリリン
:前の大学は共学ですか?
覺野さん
:はい。共学です。
クリリン
:女子大にきて感じる共学との違いなどありますか?
覺野さん
:女子大はおしゃれしている人が多く、女子力が高いと思います。
しばっちゃん
:確かに、スカート率高い気がしますね!
クリリン
:この大学でお気に入りの場所はありますか?
覺野さん
:カフェNanの木がお気に入りの場所です。
クリリン
:好きなメニューは何ですか?
覺野さん
:ホットサンドが好きです。
クリリン
?
しばっちゃん
:私たちもよく行きます。雰囲気も良いですよね!
クリリン
:中村研究室はどんな研究室なのですか?
覺野さん
:誕生日はみんなでお祝いしたり食事をしたりします。助手の先生も年代が近くいろいろな相談にのってくださいます。
しばっちゃん
:木下さん※も言っていました。素敵な研究室ですよね。
※(「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」vol.5 参照)
?プライベートについて
クリリン
:趣味はなんですか?
覺野さん
:コブクロが好きでよく聴いていて、ライブにも行きます。
父も音楽が好きでコブクロやドリカムなどのライブに一緒に行きます。
しばっちゃん
:お父さんと一緒に行くのですか?すごく仲が良い!なかなかいないですよ、そんな仲の良い父と娘!
覺野さん
:買い物も一緒に行きます。
クリリン
:仲の良いご家族からは、覺野さんの目標への応援などは何かありますか?
覺野さん
:実はまだ、こういうことをしたいって、詳しく話していないのです。
クリリン
?
しばっちゃん
:え~!!発展途上国に行くのであれば、心配されますよ!早めに話してあげてください!!
クリリン
:普段から細かいことを話さなくても良いってことは、信頼されているのですね!
覺野さん
:親は、本人が行くと決めたらとめてもしかたないって思っているのかもしれません。
?学部生のみなさんへひとこと!
クリリン
:他の大学から福岡女子大の大学院を目指している人も含めて、一言お願いします。
覺野さん
:不安はすごくあると思いますが、自分が何をやりたいかということが明確であれば、悩むことも多いですけど、先生方もアドバイスしてくださいますし、色々とアイデアが浮かび、おのずと道は開けてくると思います。
覺野友紀子さん、丁寧にインタビューに答えて頂き、ありがとうございました!
「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」~大学院ってどんなところ?~
覺野さんへの質問がありましたら下記のアドレスに質問をお送りください
。
Mail:
frsupport☆fwu.ac.jp
※(☆を@に変えて送信してください。)
送信の際は、“覺野さんへ質問です”とご記入ください。
学部生の皆様!質問をお待ちしております!
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